PDD(広汎性発達障害)の原因と治療
PDDの原因としては、特定の疾患、感染症、遺伝的要因などが考えられますが、未だ不明瞭な点が多く特定できていないのが一般的です。
疾患としては結節性硬化症やフェニールケトン尿症、感染症としては胎内あるいは生後の感染症が関与しているという説が今のところ有力です。また、遺伝的要因としては、自閉症の一致率が一卵性双生児・二卵性双生児・一般との間に大きな差があることから、突然変異を含めた関与が推測されています。
機能としては、これらの要因によって、脳内のセロトニンやカテコールアミン神経系の機能に変化が生じていると考えられていますが、未だに仮説の域を出ていません。ただし、こうした神経系に深く関与する小脳・脳幹・前頭葉に変化があるということは共通した見解ではあります。
こうした仮説などから、薬物の治療においては、少量のエル・ドーパやテトラハイドロビオプリテンの使用が試みられていましたが、効果が見られなかったため、現在は使用されることはありません。また、SSRIと呼ばれる選択性セロトニン再吸収阻害剤(抗うつ剤として一般的に用いられる)、消化酵素・セクレチン、ビタミンB6、などがPDDの一部を改善したという報告がされているが、臨床的に有意な効果が認められたわけではありません。